CALENDAR
Sun Mon Tue Wed Thu Fri Sat
1234567
891011121314
15161718192021
22232425262728
293031    
<< March 2020 >>
NEW ENTRIES
RECENT COMMENTS
CATEGORIES
ARCHIVES
MOBILE
qrcode
LINKS
PROFILE
OTHERS
 
 私は韓国の女性と結婚して韓国に渡り、12年間の韓国生活を経て帰ってきました。現在は、韓国法人である印刷・出版会社の日本支社に勤務しております。
 異国人の妻との共同生活を通して、そして実際に韓国で滞在してときに経験したことを根拠として、日常生活の中で感じるをアップしていきたいと思います。
【(株)成誌イーディーピー SEISHI EDP CO,. LTD】
<< 7 ある韓国の大学教授の驕り | main | 9 スキンシップが苦手な日本人 >>
8 日本より深刻な韓国の少子化
0
     今日の日経新聞に、韓国の少子化問題に関する記事が載っていた。韓国は香港(0.95)に次いで、世界第2位の低出生率(1.22)であると言う(因みに日本は1.35で第4位)。
     韓国は日本以上の学歴社会であるため、大学受験に失敗すれば人生の敗北者のように思われてしまう節がある。極端な話、大学を出ないと社会では一人前に見てくれない傾向にある。更に単に大学を出ればいいのでなく、首都圏にある大学を出なければ、就職の時は会社から見向きもされないこともある。従って、大学受験といえば、首都圏にある大学を目指すため、いきおい競争が激しくなりばかりである。

     韓国では高麗王朝より科挙が導入され、試験で合格した者が官僚の登竜門をくぐることが出来た。そして、武官ではなく文官の位置が高かったため、勉学に長けた者が権力の頂点を極めることができた。日本では、武士の権力が強かった反面、韓国は文官の力が強かったため、勉強することが立身出世の為の努力として必要であった。そのような文化的背景が有るが故、韓国は学歴社会の激しい社会になっていると思われる。

     韓国は、世界でもトップレベルで、教育熱心な国であることを聞いたことがある。生活費の中で子供の教育費に充てる比率が世界で一番高いと言われている。この教育熱は、親である自分たちはお金が無くて、大学を禄に出ることが出来なかったため、せめて子供にはお金をかけて良い大学に入ってもらい、一流企業に入って楽な生活をして欲しいという、親の子供に対する期待がとても大きいからでもある。

     そこで可哀想なのは、子供達である。なにせ、物心着いたときから、何種類ものの塾に通わされてしまう。子供の好き嫌いは関係なく、親の一存でピアノ、算数、絵画、バレー等、一通り塾に通わなければならないのである。一通り習わせてみて、何か一つでも才能があると思われるなら、集中的に英才教育を施して、その才能をどうにかして伸ばさせようとする。一芸に秀でれば、大人になってから、金持ちに成れるからである。

     私の家内も多聞に漏れず、娘をあれこれと塾に通わせようと仕向けていた。日本人である私の感覚から言えば、そんな小さい時から本人が望みもしない塾に通わせる必要はないと思ったものの、周囲の子供達が全て通うので、通わさざるを得ないと言う。

     中学・高校に上がっても、子供達は勉強漬けである。日本であれば、放課後に部活動が盛んになされているが、韓国では、塾に通い詰めるのである。夜遅くまで勉強をし、自宅には午前を過ぎて帰ってくる学生もいる。進学校では、学校の先生が自主的に補修授業を夜遅くまで実施する。学生の中には大学に行かない学生もいるが、規律が乱れるとして、本人の意志に関係なく、参加を強制させる学校もあると言う。

     金持ちの家では、有名大学の教授を家庭教師として雇い、一ヶ月に数十万円という授業料を払う人もいると言う。

     このように、子供の教育費が莫大であるため、子供を多く産む余裕がなくなり、少子化に繋がっていくのである。

     私の家庭は子供が3人であるが、韓国で生活をしていた時には、「父親の稼ぎも良くないのに、なぜ、そんなに多く生むのか」と、周囲からそのような声を聞いていたものだ。これは、「あんたたち、馬鹿じゃないの?」という意図が含まれているのである。日本と違って、健康保険から「出産の一時金」は支払われず、乳児の「医療費免除」は勿論のこと、「児童手当」という補助も全く無かった。確かに日本に比べて、子供を育てるのに厳しい環境であったことは事実であった。
     さすがに韓国政府も少子化問題を重く見て、幼稚園生の学費は国が負担して、各家庭の負担は無しにするという話が出ているが、その後、実施されているのかは、未確認である。
    | 家庭 | 17:33 | comments(6) | trackbacks(0) | - | - |
     コメントありがとうございます。
     私のコメントの中で、『しがない「そば屋」』という表現は誤解を生む余地があり、撤回したいと思います。
     これは韓国人としての認識に立っての表現であって、私自身が、そば屋を「しがない」とは考えておりませんので。
     今後、日本人が韓国人を理解する上で参考になる記事を書いていきたいと思いますので、宜しくお願い申し上げます。
     また、質問事項がございましたら、遠慮無くお尋ね下さい。
    | 支社長 | 2006/06/30 6:32 PM |
     詳しい解説ありがとうございます。
    貴族階級に特権剥奪があったとは驚きです。
     科挙試験は今では想像できないほど難しく、相当の努力がなければ
    合格できなかったと聞いたことがあります。
    当時の貴族の涙ぐましい姿が目に浮かぶようで
    「肉体労働は下流層」は、同意はできませんが理解はできます。
    また少し韓国の文化の一部を知ることが出来ました。
     ただ中国では「清官三代」と言いますが、韓国ではどうでったんでしょうね。

     韓国で上昇志向が強いことは、良いことだと思います。
    日本もこれは見習うべきですね。
     知り合いにそば屋の息子がいます。
    ちょっと話してみましょう。
    もちろん「しがない」とは言いません(^^;
     支店長の文章は読みやすく、理解しやすい上に内容がしっかりしているので
    大変参考になります。
    次回の記事も楽しみにしています。
     ←のRECENT COMMENTS をみたら「ずべらぼん」の名は
    改名すべきですね。
    | ずべらぼん | 2006/06/30 5:07 PM |
     「ずべらぼん」さん、コメントありがとうございます。

    「働かないことが富の象徴。上流階級の証」(コメントから引用)←これはまさしく、昔の韓国の貴族社会の象徴でした。
     貴族階級である「両班」は、儒教関係の書物を勉強することが良しとされ、肉体労働は「僕」がする仕事でした。「両班」の身分を維持するためには、勉強を死にものぐるいにして、科挙(官職登用試験)に合格する必要がありました。もし、家系の中から、数代にわって科挙合格者を排出できないと、貴族階級の特権を剥奪される制度がありました。家門の維持のため、貴族階級は勉強をする必要があり、そして、官職登用されるならば、一般市民に対する富と権力を持つことができました。この身分制度は厳然としており、下の者が貴族階級に上がることは絶対にあり得ませんでした。
     現在ではこのような身分制度がなくなりましたが、富と権力を持った人に対する憧れは強く、自分もいつかは大富豪になりたいと志を高く持つ人は多いです。
     日本では一時期、国民の大半が「中流意識」を持ち、中流に満足していた時代がありましたが、韓国では、上昇志向が強く、中流で満足するということはあり得ない概念となります。
     ですから、肉体労働は下流層がすべき職業であり、肉体労働に対する蔑視観が現代でも残っており、そういった意味では技術者(職人)に対する尊敬の念は日本ほどにはありません。
     日本では、例えば、数代続く「そば屋」の息子が東大を出で、その家業を継ぐことに関しては、周囲から一定の評価を受けることが考えられます。
     しかし、韓国ではその息子は血迷ったと思われるのがおちです。東大まで出たのなら、弁護士や医師などの高報酬の職業について資産を増やすべきであって、しがない「そば屋」を継ぐのは、能力のない親不孝者(資産形成をしてくれないため)だと思われるからです。
    | 支社長 | 2006/06/30 2:14 PM |
     そこの所もよく分かんないのですよ。
    なぜ技術者が軽蔑されるのか?
     日本は職人さんを良いに付け、悪いに付け「職人気質(かたぎ)」と表現しますが
    決して軽蔑の対象ではありません。
    逆に「手に職を持つ」と・・・


     まさか?「働かないことが富の象徴。上流階級の証」との思想ですか?

    もしそうだとすると、そうなった背景に興味が沸きます。
    知るほどに興味深い韓国文化。

    | ずべらぼん | 2006/06/29 12:16 PM |
    「ずべらぼん」さん、コメントありがとうございます。
    日本と違って、技術者を軽蔑するという昔からの背景があるため、学歴重視主義からは抜けきることは難しいと思います。
     そして、激しい学歴社会の中で生きてきた今の親の世代は、お金がなくて大学に行けなかった人が多いため、子供には学歴で差別を受けないようにと、熱心に勉強させる人が多いです。
     
    | 支社長 | 2006/06/28 6:58 PM |
     なるほど。
    なぜ韓国も出生率が低いのかわからなかったのですが、
    これで謎が解けました。
     日本の場合はもっと深刻ですね。
    出生率の低下原因が学費でなく、生活費であるのだから。
    しかしこれは景気が回復すれば、上がる希望もあります。
     韓国での学歴重視主義は見直されることは無いのでしょうか。
    自分で自分の首を絞めているような気もします。
    中国の一人っ子政策の弊害を韓国は知らないのでしょうか。
    | ずべらぼん | 2006/06/28 12:34 PM |









    トラックバック機能は終了しました。